国見温泉(岩手県雫石)
泉質 重曹(炭酸ナトリウム)と硫黄を中心とした土類硫化水素泉。
成分はカルシウムとマグネシウムを豊富に含む。
水素イオンは中性の7で真夏は高温の45度から45.5度くらい。
秋季は冷却されて42度から40度まで下がる。
1日数回の飲泉療法と併用すると効果が上がる。古くから胃腸や皮膚病の湯治場。もちろん急性期以外(癌、高血圧、重篤な心臓病)の様々な病気に良い。
お湯の色である真緑は(東邦大学の化学科、福島菜月さんの論文による)硫化水素イオンが太陽に当たると湯が黄色になり、炭酸カルシウムが太陽に当たると青色に変化すると言う。そこで両方の色がお湯の中で合わさると真緑になるそう。
湯治をする時にコロイド状の硫黄成分は肌について、重曹が血行を促進するのと同様皮膚病を改善するのに役立つ。
アトピー性皮
創傷に対しては患部に柔和に効く。(cf 日景温泉)
キシキシとしたお湯で夏の温度はたいへん熱い。湯船に3分を2回程入るといい。途中へりに座ってガスを吸って湯を飲むと胃腸病と喘息にいい。(注意:窓が開いていることをしっかりと確認する。)
湯上り後は硫黄が弱った肌に吸着するので痒みを鎮めて寝つきを良くしてくれる。酸性硫黄泉の刺激はない。
立地条件
標高850メートルの峠の中腹にある。都市郊外型の温泉地で盛岡から車で50分。
田沢湖線雫石駅から車で30分かかる。現在は県バスは運営していない。
駒ケ岳の岩手側の登山口になっているために、多くの登山家達が温泉を楽しむ。
営業期間
5月10日から11月10日まで(冬季は休業)
湯治の方法と宿の設備
石塚旅館では現在営業している湯治宿は「国見荘」と言う本館から少し離れにある。 湯治客は露天、内風呂、大浴場を自由に行き来できる。必要なものは食材と調味料のみ、しかし新しい調理器具はない。
ガスと冷蔵庫、半自動洗濯機が使える。館内の引水はすべて湧き水。
森山荘では予約をしておくと6畳1部屋で湯治できる。湯治部と旅館部は合わせて10室なので特にしきってはいない。温泉は日帰り入浴でもほぼ終日入れる。(一般の入浴は石塚旅館よりも営業時間が長い)。
湯治に必要なものは食材と調味料のみ、ガスと冷蔵庫、半自動洗濯機が使える。お台所はきれいである。しかし国見は自家発電で生活しているので個人は携帯電話を使えない。エアコンとテレビはなく、夜の9時までなら食堂でテレビを見て涼んでいることもできる。
電話も食堂に置いてある公衆電話を使う。尚電気炊飯器は使えないのでご飯を提供して頂くことになる。
森山荘では必要な食材を従業員に頼み購入してもらえる。車で来た人は雫石のスーパーか道の駅の産直市場を利用する。毎日ヤマト運輸が来るので宅配もできる。郵便も毎日午前にくるので従業員にお願いするといい。
湯治として過ごしやすいのは5月から10月頃。真夏は暑く夜になると涼しい。8月末から涼しくなって10月にはいると寒くなるが紅葉のハイライトは10月初旬から中旬。
送迎
石塚旅館 要予約。 道の駅か田沢湖線ー赤渕駅まで送迎あり。
森山荘 事前に電話 田沢湖線ー雫石駅から送迎あり。但しいずれも宿泊予定の方。盛岡駅から雫石駅まで20分、雫石駅から道の駅まで20分ほど道の駅から車で10分。湯治の利用客は主に岩手県と秋田県の人びと。あとは盛岡から来る通い湯治客、または盛岡市、河南病院ー皮膚科病棟の患者さん達(温泉療法を主とする皮膚科医の推薦)で彼らは全国からやって来る。
湯治料金表
(税込み料金) | 森山荘 | 石塚旅館 |
1泊2食旅館部 | 8150(10部屋) | 9075(25部屋) |
完全自炊(素泊まり)1泊 | 2900 | 国見荘ー3000(8部屋?) |
日帰り温泉 | 500(7−20) | 500(9−14) |
休憩つき温泉 | 800 | 980−2200 |
食事つき湯治 | 7150(3日以上3食) | −7000(3日以上2食) |
備考 | 朝食のみもOK5000− | 布団持込ー国見荘湯治−2200 |
お風呂 | 内風呂1・露天1 | 内風呂2 露天2(混浴1) |
連絡先 | 090-1930-2992 | 019-692-3355 |